オリックス井川慶投手(36)が来季のチーム構想から外れていることが26日、明らかになった。井川は12年にオリックス入り。今季の1軍登板はなく、昨年5月を最後に1軍では投げていない状況。主力投手に故障が相次いだときも1軍から声はかからなかった。球団はすでに戦力外との判断を下しており、移籍先が見つからなければ引退の可能性も出てきた。

 阪神からポスティングによるメジャー移籍を表明した06年オフに約30億円の落札額でヤンキースに入団した左腕にも寂しい秋が訪れようとしている。井川は今月22日にウエスタン・リーグ阪神戦に登板し、1イニングを完全投球。体も絞り「最後まで(1軍への)準備をしておきます」と語っていた。だが日本で13年目の今季は2軍でも0勝4敗、防御率14・40と低迷。球団はシーズン中からトレードによる移籍先探しに動いてきたが、ここまで不調に終わっている。

 オリックス2軍は今日27日の中日戦(ナゴヤ)で全日程を終了。週明けからは阪神との練習試合を予定している。状況次第では、古巣との練習試合が03年沢村賞左腕の最後の登板になるかもしれない。