阪神先発の藤浪晋太郎投手(21)が9回を8安打に抑える完封で、リーグトップタイの今季14勝目をマークした。

 この日はカットボールなど変化球を多投して巨人打線を翻弄(ほんろう)する。8回2死一、二塁で坂本を迎えると、和田監督自らマウンドに駆け寄って激励するシーンも見られた。今季の巨人戦最終戦は負けられない試合だった。甲子園のバックスクリーンは半旗で、両軍ナインともに喪章をつけてプレーした。23日に中村勝広GMが都内で脳出血のため急逝してから、初めて迎える本拠地での試合だった。

 藤浪は「自分のドラフトのくじが当たった瞬間も、後ろのテーブルでガッツポーズしてくださった。それが印象的で。自分の入団を喜んでくださったので、そのためにもと思いましたし、そういう試合でしっかりいい投球をして勝ったのが良かったと思います」と話した。12年ドラフト1位で入団して、プロ3年目。とてつもなく成長した姿を天国の中村GMに披露した。