阪神関本賢太郎内野手(37)が30日午前、西宮市内の球団事務所で引退会見を行った。

 お馴染みの背番号3のユニホーム姿で会見場に現れると「わたくし関本賢太郎は今シーズン限りで引退することをご報告させていただきます。ありがとうございました」とあらためて引退を発表した。

 引退を決めたことについて「いろいろあるんですけど、今シーズン2回戦列を離れたということですね。それが一番の理由です。けがをしてファームにいるときに、もしかしたら潮時かなという考えが芽生えた」と決意理由を明かした。8日に1軍復帰後は10打数6安打と活躍し、まだやれるのではという質問に「いいところでやめるというのも選択肢かなという決意ですね。好きで小さいころから野球を始めたので、最後に打てなくなって野球を嫌いになってやめるのが嫌だったというのはありますね」と晴れやかな表情で話した。

 最後にファンに向けてのメッセージを伝える際は、目頭を押さえて言葉に詰まりながら「ここ数年、引退というのを考えるようになってから、ファンの声援が無くなったらやめようと思っていたんですけど、最後まで大きな声援をいただいて感謝しています」と語った。

 関本は天理高から96年ドラフト2位で入団。以来、阪神一筋19年でこの日までに通算1270試合に出場。2903打数806安打の打率2割7分8厘、48本塁打、311打点と活躍。プロ野球タイ記録の1試合4犠打、セ・リーグ記録の二塁手における804連続守備機会無失策の記録も保持している。03年、05年のリーグ制覇にも貢献した。