摂津がCS胴上げ投手だ! 今日開幕する「2015 SMBC日興証券 クライマックスシリーズ パ」(CS)で14日からのファイナルステージで待ち構えるソフトバンクは摂津正投手(33)が第3戦で先発することが濃厚となった。9日紅白戦で3回5安打2失点ながら工藤監督の信頼は不変。1、2戦目の武田とバンデンハークで王手をかけ、2年連続17度目の日本シリーズ進出は摂津が決める。

 エース摂津がホークスを日本シリーズへと導く。工藤監督の構想の中で、CSファイナルステージ3戦目の先発に浮かび上がってきたのは、今季開幕投手の摂津だった。ヤフオクドームでの紅白戦では真ん中に甘く入った球を打たれ、3回5安打2失点。報道陣の取材にも応じなかったが、首脳陣の評価は高かった。

 工藤監督は「順調だね。ボールの強さもあったし、シーズン通りいい調整をしてくれていると思う。状況にもよるが、彼には悪い流れを断ち切ってもらうことも含めて、自分の投球をしてもらえればいい」。佐藤投手コーチも「悪くなかったと思う。経験もあるし、(先発を任せて)いいんじゃないかな」と話した。

 リーグ優勝を果たしたソフトバンクにはファイナルステージで1勝のアドバンテージがある。この日、登板日を言い渡された初戦の武田、2戦目のバンデンハークで連勝を飾れば、摂津は日本シリーズ進出に王手をかけたマウンドでの登板となる。逆に2敗して迎えた場合は、連敗ストッパーとしての大役を担う。

 5年連続でシーズンの開幕投手を務め、2桁勝利を挙げた男は実は、CSファイナルステージで過去に2度、第3戦を任されている。12年は日本ハム相手に0回2/3、3失点で黒星。14年も日本ハムに3本塁打を許し、2回7失点(自責4)で敗戦投手となった。それだけに、第2戦で西武を7回2失点に抑えた11年以来、4年ぶり2度目の白星がほしいところだ。

 4、5戦目の先発は、今日10日の紅白戦で登板予定の中田、8日の紅白戦で3回無失点だった千賀、この日3回1失点の寺原、12日の紅白戦で投げるスタンリッジらが候補。第6戦は中4日の武田が先発予定で、2番手以降は総力戦で白星をつかみにいく。

 24日から始まる日本シリーズへと続く短期決戦。CSでは投手陣の疲労を最小限にとどめるに越したことはない。経験豊富な摂津が鍵を握る3戦目でチームを勝利に導き、日本シリーズ進出をつかみとる。