辞任する巨人原辰徳監督(57)の後任候補である江川卓氏(60)が18日、現時点での心境を語った。都内で待ち受けていた報道陣に歩み寄り、丁寧に頭を下げながら対応した。

 江川氏 (球団から)連絡は来ていませんし、原さんが決まっていないのにコメントするのも、おかしいでしょう。申し訳ないですけど、連絡も来ていないので。(球団側と)お会いすることはないですから。新聞に書かれることも、ありがたいことですけど。もしそういうことがあれば、ちゃんと対応します。

 原監督は今日19日、渡辺最高顧問、白石オーナーと会談し、辞任する旨を伝える。江川氏は、トップ会談を前に自身の話題が先行することを憂慮した。その上で、伝統ある巨人軍の有力な監督候補として名前が挙がることへの敬意も口にした。

 監督不在の期間を置かないことが巨人の慣例だった。原監督が在任12年で残したリーグ優勝7度、日本一3度という実績は、過去と比較しても突出している。堤GMは、後任監督について「明日、会談が終わってから。例年とは違う。これから話していくところ」と話した。コーチ人事についても「明日(の会談)が終わってから」と強調し、慣例にとらわれず慎重に人選する意向を示した。

 巨人のエースに君臨した江川氏は、原監督との信頼関係も深い。築いた土台を受け継ぎ、発展させる資質を備えている。また、チーム内には原野球を熟知する指導者が豊富におり、内部昇格も選択肢に含まれている可能性がある。チームの未来を託すにふさわしい人物を、多角的に検討する。