今季で2年契約を終える阪神呉昇桓投手(33)が残留要請を受けていることが23日、分かった。東京都内で南信男球団社長(60)が「要請はしている。まだ代理人と話はしていないけどな。これからになる」と説明。2年連続セーブ王に輝いた絶対的守護神を全力で引き留める。

 呉昇桓はこの日、関西国際空港から母国韓国に向けて出国。居合わせた韓国人ファンとの写真や握手に応じ、日本を後にした。来季去就について「その部分は自分が気にすることではないので。エージェントがやってくれる。球団(阪神)との話は少しずつ進めているけど、気にせずに待つだけです」と言うにとどめた。

 ただ、阪神かメジャーかに絞ったもよう。「日本の他球団でのプレーは?」と問われ、間髪入れずに「他のことは考えていない」と国内移籍を否定。韓国の報道ではメジャー挑戦が大きく取り上げられ、また阪神が呉昇桓の残留意思を拒否したとの記事も出たが南社長は「あれは違う」と否定した。

 去就に注目が集まる呉昇桓は「いろんな方向で考えている」とメジャー挑戦も1つの選択肢であることも明らかにした。その一方で2年間プレーし愛着がある阪神との交渉を、最優先に位置づけている。韓国時代から存在を知る金本新監督が就任。就任後は新指揮官と言葉を交わしていないが、「(映像を)見たことがある。一緒にやってみたい気持ちはあります」とも話していた。