ホッと一安心!? 阪神藤浪晋太郎投手(21)が24日、巨人高橋由伸外野手(40)と井端弘和内野手(40)の現役引退表明を受け、率直な心境を語った。今季はシーズンで8試合、CSファーストステージで1試合を任せられた宿敵巨人戦。まずは来季の監督就任が決まっている高橋由について「いい場面で代打で出てこられるのは、ピッチャーとしては嫌なことでした」と振り返った。

 高橋由には今季3打数1安打。それ以上に、ベンチ待機している存在感の大きさがプレッシャーになっていた。CSで3打数3安打と打ち込まれた井端と合わせ「ベテランのおふたりとも、いやらしい技を持っている人だった。やりやすいとかはないけれど、ジャイアンツとしては(来季の)戦力的に痛いんじゃないでしょうか」。偉大なプロ野球界の先輩の幕引きを、対戦相手の目線でねぎらった。

 一方の藤浪は右肩の炎症で国際大会「プレミア12」を辞退。鳴尾浜での秋季練習では、15メートル程度の軽いキャッチボールに終始し「思い切り投げていないので(状態は)分からないですが、普通の生活は問題ない」と説明した。全力投球できない中でも、左投げで投球時の体の開きを確認。バランスの矯正と合わせ、制限内で時間を有効活用している。新生ジャイアンツの撃破への道は、焦らず、じっくりと進む。【松本航】