巨人からドラフト1位指名された立命大・桜井俊貴投手(22)が27日、京都市内の同大学で堤GMらから指名のあいさつを受け、背番号「21」を提示された。かつて藤田元司、堀内恒夫らが背負った巨人軍の伝統ある番号。両投手は後に「18」へとステップアップし、エースの座を確立した。10月21日生まれで縁を感じた右腕は「桜井の番号と言われるように。守っていきたい」と定着を誓った。

 提示された背番号は、81年の球団史で歴代の名投手が背負った「21」だった。その重みを感じながら、桜井は使命感を言葉に込めた。

 桜井 いい番号をいただいたので、少しでも長く。これが桜井の番号と言われるように、守っていきたいなと思います。

 巨人の「21」は、エースナンバーの「18」を背負った藤田元司、堀内恒夫の入団時の番号。高橋一三や高橋尚成ら、左のエースナンバーのイメージもあるように、名投手に脈々と受け継がれる伝統ある番号だった。「誕生日が10月21日なので、何か縁があるのかなと。2と1は好きな数字。うれしかった」と笑みがはじけた。

 堤GMから伝えられた言葉に、期待の高さがにじんだ。「来年、1軍の先発ローテに入る力が十分にある。そこを目指して、長く活躍してほしい」と言葉を掛けられた。「スタミナには自信があります。ボールのキレ、コントロールをアピールして。1年目から開幕ローテに入って、2ケタを狙っていきたいです」と目を輝かせた。

 同GMをうならせたのは、会話の中からにじみ出る人柄だった。「芯の強い子だなと。人の目を見て、はっきりとものが言える」と評価された。球団側へは引退後のセカンドライフについて聞いた。胸に秘めたる覚悟は「球団を背負う投手になりたいです」。高橋新監督のもとで船出を迎える、新生巨人に新たな風を吹き込む。【久保賢吾】

 ◆巨人の主な背番号21 57年藤田元司が17勝、66年堀内恒夫が16勝、03年木佐貫洋が10勝を挙げ、それぞれ新人王に輝いた時に付けていた。48年には27勝で最多勝の川崎徳次、67~75年はV9を支えた左腕の高橋一三が使用。76年には太平洋から加入した加藤初が広島戦でノーヒットノーランを達成するなど15勝を挙げた。91~97年は宮本和知。07年には17番から変更した高橋尚成が14勝4敗で最優秀防御率、最高勝率をマークした。