監督のもくろみが外れた。ロッテは8日、千葉・鴨川の秋季キャンプで野手によるボール回しを行った。一塁、二塁、三塁、本塁の各ベースに4人前後で分かれ、時計回り、反時計回りに、それぞれ25周ずつ、素早くボールを送球していった。

 ルールは、必ずノーバウンドで送球、捕球すること。ワンバウンドや捕球ミスがあれば、1からやり直しとなる。開始前、伊東勤監督(53)は「野球の基本。プロなら簡単にできるはず」と、選手にプレッシャーをかけていた。

 ただ、実際に始まると、全員がすいすいとボールを回し続け、ミスは1回、あっただけ。あっけなく終了した。これには、伊東監督も「企画倒れ。誰か、やらかすと思ったけど」と苦笑いだった。ある若手選手は「プレッシャーはなかったですよ」と、涼しい顔で振り返った。