楽天下妻貴寛捕手(21)が、侍ジャパンで活躍する「嶋超え」を誓った。岡山の倉敷で行われている秋季キャンプ休養日の10日、休日を返上して練習。室内で約1時間打ち込んだ。「自分は嶋さんみたいに粘ることができないけど、体が大きいので率より長打を目指したい。1発があると相手に思わせたい」と、先輩とは異なる個性で道を切り開く。

 3年目で初の1軍キャンプ。お手本の嶋は代表戦で不在だが、その姿を想像しながら練習に取り組んでいる。「嶋さんは練習の時から意識が違う。スローインが正確でラインを外さないし、いつも全体を見ている」。ハードルを高く設定し、自らを追い込む日々だ。

 「下妻」の名をアピールする。186センチ、85キロの体形と顔立ちは同じ94年生まれの日本ハム大谷と酷似。梨田監督からは冗談交じりに「翔平!」と呼ばれ、仙台市内での食事中に店員から「もしかして大谷さん…?」と声をかけられた経験がある。複雑な心境ながらも「覚えてもらえるのはうれしいです。今度は逆に、大谷選手が『下妻に似てますね』と言われるよう頑張ります」とポジティブに捉える。まずは秋季キャンプで飛躍のきっかけをつかむ。