ソフトバンク柳田悠岐外野手(27)の右翼転向プランがあることが17日、分かった。飯田外野守備走塁コーチが来季の1つの構想として明かした。1年間、センターを守れる新戦力が台頭すれば、柳田を右翼に回し、中村晃が左翼、内川が一塁を守る新布陣で、実現すれば、より守備力が高まることになりそうだ。

 日本一3連覇を狙うホークスに新たな守備構想が浮上した。飯田外野守備走塁コーチが思い描くのは、柳田の強肩を生かす新プランだった。

 「上林や福田が出てきて、1年間レギュラーを張れるようになれば、将来的には肩の強い柳田を右翼に回したい。2人とも捕球、送球能力はあるが、まだ生かし切れていない。(守備で)いろんなバージョンができるよう、相手投手の左右にかかわらず、1年間守れる選手が出てきてほしい」

 新戦力が台頭し、中堅柳田が右翼に回れば、中村晃が左翼に、内川が一塁に回る構想。メジャー挑戦を表明している李大浩が今季限りで退団すれば「来年からそうなる」という。

 柳田は今季、主に中堅で出場。シーズン序盤のみ、牧原の先発出場時や、試合終盤に牧原が守備固めで途中出場した時に中堅から右翼に回っていた。工藤監督は今季、選手の疲労度によって指名打者を変えるなど、チームの状況に応じたオーダーを組んできたが、柳田右翼プランが実現すれば、ホークスの守備力はさらに高まることになる。

 中堅の新レギュラー候補最有力は、来季プロ3年目を迎える上林だ。今季ウエスタン・リーグで首位打者、最多安打、盗塁王に輝き、1軍でも初本塁打。「守備位置にこだわりはないが、中堅が一番打球が見やすい。自分も来年が勝負だと思っているし、規定打席に到達するくらい出て、3割は打ちたい」と、レギュラー奪取に意欲的だ。

 福田も今季84試合に出場しており、後輩にポジションを譲る気はない。来季でプロ10年目。「足の速さ、肩の強さ、遠くへ飛ばす力を、やるべき範囲で限界まで伸ばしたい。捕球の幅も広げたい」と、決意は固い。

 競争力が高まれば、チーム全体の底上げにもつながる。来季はホークスの中堅争いから目が離せない。