先輩に挑戦状をたたきつけた。ロッテのドラフト1位、仙台育英・平沢大河内野手(17)が27日、仙台市内のホテルで契約を結んだ。契約金9000万円、年俸1200万円(ともに推定)。色紙に抱負を求められると、ペンをすらすら走らせた。「開幕1軍」。ハキハキした口調で「まずは開幕1軍を目指して、将来的にはトップチームでジャパンに入れるように頑張りたい」と言った。

 伊東監督も来春キャンプ1軍を予定している大器だ。今江、クルーズと内野のレギュラーが2人抜け、平沢のチャンスは広がっている。ただ、開幕1軍には越えるべき壁がある。同じ遊撃は不動の鈴木。人望厚いキャプテンに勝たなければいけない。「統率力のある方。勝利に徹する泥臭いプレー。そういう選手になりたい」と憧れるが、「野球になったら年齢は関係ない。ライバル心を持ってやっていきたい」と続けた。

 ヤクルト山田のように、将来はトリプルスリーも狙いたいと言った。次々と大きな目標を掲げたが、「今は、まだ自信はありません。努力して1歩1歩、前進しないといけない」と冷静でもあった。ドラフト指名から1カ月あまり。バランスの良い食事とトレーニングを続け、体重は3キロ増えて79キロ。目標値に1キロまで迫った。「開幕1軍は簡単なことじゃないけど、日々努力したい。決めたことなので、チャレンジしていきたい」と気負わずに進む。ロッテ高卒新人野手の開幕スタメンなら、65年山崎以来51年ぶり。球団史を変える存在を目指す。【古川真弥】