プロ野球12球団の新人選手研修会が12日、都内のホテルで行われた。

 山本昌広氏のつけていた背番号34を受け継いだ中日ドラフト4位福敬登投手(23=JR九州)は、講師として参加した本人と初対面した。言葉は交わさず、会釈をするのが精いっぱい。「自分が思っていたより体が大きかった。50歳なのにあれだけの大きさがあるのは、日頃の鍛錬なんだと思った」と振り返った。

 午前中の野球殿堂博物館の見学では数々の展示の中に並ぶ山本氏のユニホームを見て「重みを感じました」とあらためて偉大さを実感した。講義を聞き、さらに気を引き締めた。「1軍と2軍の差は平均点の差というのが印象に残った。僕は苦しい時に逃げてしまう。同じ背番号を受け継いだ者として意識はまだ甘い。部屋のいつも見えるところに戒めとして置いておきます」。約45分間、メモしたレジェンドの言葉を清書し、寮の自室に飾る。