ギータがサク越え103発スタートだ! ソフトバンクが1日、宮崎・生目の杜運動公園でキャンプインを迎え、昨季のパ・リーグMVP柳田悠岐外野手(27)が、フリー打撃2発とロングティー101発。いきなり計103発のサク越えを披露した。右肘を手術した影響でB組スタートだが、今年も持ち前の破壊力は健在。うち3発は場外弾で、ファンに打球が当たる危険性があるため、今日2日からはA組のアイビースタジアムで打撃練習を行うことが決まった。

 超人級のサク越えショーだった。柳田が、B組の練習場である生目の杜第2球場で滞空時間の長い打球を連発。外野のネットに打球が当たる度に、スタンドのファンからはどよめきが湧き起こった。

 「まずはロングティーでしょ。例年と一緒くらい。こんなもんじゃないかなという感じ。ここからしっかり練習して(調子を)上げていきたい」

 最初はフリー打撃で、マシン相手に22スイング中2本のサク越え。打撃投手を務めた井手2軍外野守備走塁コーチ相手には31スイングでサク越え0だったが、その後のロングティーで規格外のパワーを見せつけた。

 本塁付近から左翼ポール付近をめがけて放った打球は大きな放物線を描き、次々と外野フェンスを越えて防護ネットに直撃。サク越えは63スイング中34本。うち2球は高さ約20メートルの防護ネットを越えて、場外まで伸びる推定120メートル超弾。打球は球場に隣接する駐車場付近まで飛んでいった。

 それだけでは終わらない。柳田は昼食後にもさらにロングティーをおかわり。今度は右翼方向に滞空時間の長い打球を打ち込んだ。130スイング中67本のサク越え。ここでも1発は場外だった。

 あまりの飛距離に、球団側もすぐに対応に動いた。これまでB組の選手で左翼側に場外弾を連発する選手はいなかったが、今後、移動中のファンや関係者駐車場の車に打球が当たる可能性があるため、柳田は今日2日から、A組が使うメーン球場のアイビースタジアムで打撃練習を行うことが決定。さっそくA組に一部合流する形が実現した。

 昨年11月に手術した右肘の状態も順調に回復している。この日のキャッチボールの距離も、30メートルだった1月の自主トレから10メートル延び、40メートルとなった。「今までで一番よく、軽く感じた。肘は全然問題ない」。自然と笑みもこぼれた。

 昨季トリプルスリーを達成し、今季は40本塁打、40盗塁の「40-40」を目標に掲げる柳田。「まずは肘の状態をよくすることが大事」と焦りはない。「打撃の感覚をもっとよくしていくことが今、一番やらないといけないこと。ちゃんと考えれば本塁打になるので、ミスショットを減らしたい」。開幕に向けてキャンプ序盤から打撃の精度を高め、球界屈指のパワーで今季も本塁打を量産する。【福岡吉央】