青い目の新助っ人が「和の心」を披露した。楽天ジェイク・ブリガム投手(ブレーブス)が28歳の誕生日を迎えた10日、久米島キャンプで朝の声だしに挑戦した。スマートフォンのメモを片手に、日本語で「オハヨウゴザイマス! コンジョウイレテ、ガンバリマス!」と絶叫した。

 指名を受けての行動ではない。日本球界伝統の慣習にアジャストすべく、自ら志願して浜辺に立った。前日には堀井通訳と日本語の猛練習に励む勤勉さものぞかせた。「このチームの一員になりたくて、自分からお願いしたんだ。喜んでくれたらうれしいよ」。練習後にはバースデーケーキを受け取り、ベストスマイルを浮かべた。

 4日の初ブルペンで左脇の筋肉に違和感を覚え、以降はブルペンに入らずスロー調整を続けている。1軍が沖縄・金武町に移動する13日以降も久米島に残留。目標の開幕ローテ入りへ向け、焦らずにペースを上げていく。「トレーナーからアドバイスをもらっているし、自分の中では開幕に間に合う自信がある。大丈夫だよ」。手元で動く150キロ前後の直球が持ち味の先発型右腕。フォア・ザ・チームの精神で1軍再合流の日を待つ。【松本岳志】