「超攻撃的2番・銀次」が広げる得点の形、見えた! 楽天銀次内野手(28)が28日、宮崎での練習試合オリックス戦に「2番・一塁」で先発出場し、3打数2安打と存在感を示した。1死走者なしの初回は自ら右前打で出塁し、無死一塁で迎えた3回は3球目にヒットエンドランを完遂。「最初は自分が出塁するスイングをして、次はケースバッティング。実戦で、作戦を一発で決められたのがすごくよかったです」と手応えを隠さなかった。

 16年の梨田楽天を象徴するシーンが3回に訪れた。安打で出塁の岡島を一塁に置き、ベンチからのサインを確認した。ヒットエンドラン。オリックス東明の外角低め142キロ直球は容易なコースではなかったが、右手1本でミートしてライナーを中前へ運んだ。「あの場面で空振りだけはしちゃいけない」。昨季82試合での三振は19。球界屈指のコンタクトヒッターが無死一、三塁と好機を広げ、チームに追加点を呼び込んだ。

 チーム屈指の練習量で身につけたバットコントロールが、戦術の幅を広げる。梨田監督は「今日は実戦を意識して、1点でも多く取ろうとエンドランなどのサインを出していった。そこで点が取れたのは収穫」と振り返った。トップバッターが作り出した流れを加速させ、主軸に託す。「2番・銀次」が、梨田楽天の重要なピースを担っている。【松本岳志】