ソフトバンクのリック・バンデンハーク投手(30)が、プロ野球新記録となるデビュー以来無傷の14連勝をマークした。13連勝で並んでいた66年堀内恒夫(巨人)の記録を50年ぶりに塗り替えた。「本当にうれしいことですけど、自分1人ではできないこと。チームメート、首脳陣、スタッフ、そして妻に感謝したいと思います」と謙虚に話した。

 初回先頭のロッテ中村からいきなり三振を奪うなど、抜群の立ち上がりで5回まで完全投球を続けた。150キロ前後の直球と変化球の制球も完璧。ロッテ打線に付けいるスキを与えなかった。6回1死から、田村に中前打を許し初の走者を背負ったが、犠打のあと中村を空振り三振に仕留めた。

 その裏に柳田の4号2ランで先制。援護点をもらった。8回1死二塁から井口に適時二塁打を浴びたが、後続を断ち同点は許さなかった。8回1失点で降板し、9回を守護神サファテが抑えた。

 バンデンハークはいつも、打線への感謝を忘れない。お立ち台では「打線にはいつも助けられている。なんとか最少失点に抑えれて待っていれば、点を取ってくれると信じている」と信頼を口にした。記録継続へ最大のピンチといえたのが、前回登板の3日日本ハム戦だった。7回4失点で、相手に4点リードを許し降板。ついに初黒星…と思われたが、バンデンハークの降板後に追いつき、延長で逆転勝ち。神懸かり的な展開で負けなかった。この日は、打線に恩返しするかのような圧巻の投球で歴史を塗り替えた。