巨人、阪神の首位決戦は見ている方もしびれる試合で、巨人ルーキー竹丸と阪神4番佐藤の対決は見応えがあった。
初回、1死一、二塁のピンチ。東京ドームの巨人戦では打ちまくっている佐藤を打席に迎えた。ここで痛打されれば、主導権を握られる場面で、カウント1-2から、外角へのスライダーで二ゴロ併殺打に仕留めた。4球すべて外角勝負だった。
4回には先頭で、カウント2-2から、132キロスライダーで空振り三振。5球中4球は外角球で、最後も外角を狙ったが、真ん中高めに抜けたボールだった。
巨人バッテリーは佐藤に対し、この大一番で腹をくくった攻め方だった。内角を攻めれば強気で、外角だと逃げるといった表現をされることがあるが、徹底した外角への配球は、勇気を持って攻めた投球だったと思う。
そして7回の3打席目。1、2打席の投球を考えれば、当然、佐藤も外角は意識しているはずなので、どう勝負していくか。そこに注目したが、カウント1-2から外角の133キロスライダーで空振り三振に抑えた。最後まで攻め方を変えず、ルーキーとは思えないマウンドさばきだった。
巨人バッテリーは投げないボールでの意識付けがうまかった。これだけ徹底すれば、逆に佐藤からすれば、いつか、どこかで内角を投げてくるという心理が働いている。
これまでのデータの蓄積もあるので、シーズンを通して通用するとは限らないが、この試合に限っていえば、内角球を交えなくても、意識させることができるお手本のような投球だった。
これで巨人は残り15試合で対戦別では阪神1、DeNA4、ヤクルト3、中日2、広島5。阪神は残り19試合で巨人1、DeNA5、ヤクルト4、中日3、広島6。
すべての試合が重要で一戦も落とせない状況が続くが、ともに試合数が多い広島戦はポイントではないか。
巨人は広島とは14勝6敗、阪神は9勝9敗1分け。対戦成績では阪神はやりにくさを感じているずだ。
阪神は巨人より残り4試合多く、4試合を勝利したとすれば、2・5差とも計算できる。数字上は有利のようだが、決して、そうだとは思っていない。
9月17日の広島戦から7連戦で、今後の天候次第では、さらに日程が厳しくなる可能性もある。4連敗を喫し、尻に火が付いたと感じている。(日刊スポーツ評論家)




