「逆転のロッテ」をファンも一緒に後押しだ。ロッテは16日、逆転に絡めたグルメ&グッズの販売検討に入った。今季ここまでの逆転勝利数は12球団最多の14。最後まで勝負を諦めない粘り腰で、貯金7の2位と快走中だ。ファンも巻き込んで、首位浮上の機運を高める。

 球団担当者の目は真剣だった。「ファンの方も一緒に楽しめるものにしたいですね」。QVCマリンで販売を検討している“逆転グルメ”。その名も、ずばり「ギャク天丼」(仮称)だ。牛丼、すき焼き丼、カルビ丼など丼もののラインアップは豊富だが、天丼の販売はまだない。千葉の海の幸が乗った一品か。

 アイデアは、こうだ。試合中に逆転した時点で販売開始。その際の点差が2点、3点、4点と増えるに従い、お値段据え置きのまま、ご飯や天ぷらの量が増えてもいい。モデルは、昨季から販売され好評の「清田モ~打賞丼」。清田が安打を打った時点で販売し、安打数が増えるにつれて内容が増える仕組みだ。逆転しない限り幻のメニューとなってしまうが、負けていても「ギャク天丼」食べたさに、ファンの応援にも熱が入るかも知れない。

 “逆転グッズ”で有力なのが「逆転タオル」。負けている時は「逆転してくれ!」と書かれた表面を掲げる。見事逆転すれば、裏にひっくり返す。そこには「このまま逃げ切るぜ!」の文字。大リーグでは、負けているチームの選手やファンが逆転を願い帽子を裏返しや後ろ向きにかぶる「ラリーキャップ」という習慣がある。それに近いイメージだ。

 今日17日の西武戦先発の石川は「先制されても1、2点差で粘ればチャンスはある」と言った。14、15日の楽天戦も逆転で連勝。2試合計22得点の歴史的サヨナラ勝ちを収めたばかりだ。首位ソフトバンクは3ゲーム上だが、逆転パワーで追いすがる。【古川真弥】