子供の頃から憧れた「レジェンド」に挑む、真剣勝負の場がやってきた。楽天オコエ瑠偉外野手(18)が13日、巨人戦に向け新幹線で東京入りした。小学6年時にはジャイアンツジュニアに所属。09年12月にジャイアンツ球場で偶然に出会った内海、山口、東野と話した思い出は今も忘れられない。「巨人は、やっぱり自分にとってのレジェンドばかりのチームなんで。しっかりと自分のスイングをしていきたい。頑張ります」。決戦を前にボルテージを高めた。

 憧れの人に全力でぶつかる。2戦目は先発内海との対戦が濃厚で、山口は初戦からリリーフの柱としてブルペンに控える。3月のオープン戦では山口から左前適時打を放ち、4月のイースタン・リーグでは内海から2安打を記録した。「以前とはボールも違うだろうし、状態も上がっていると思う。ゼロからの気持ちでやります」と鋭い目つき。1軍公式戦では初対戦で胸を借りるつもりで挑む。

 レジェンド打ちの機運は高まっている。最近6試合では22打数7安打3打点の打率3割1分8厘。「タイミングが取れるようになって、打席で冷静になれている」と手応えがある。ヒットを打った試合は5勝2敗のラッキーボーイが、プロ初本塁打の可能性を漂わせ東京ドームの打席に立つ。「ちっちゃい頃だったら広く感じると思うんですけど、今は100メートルなら当たり前。ドームは打球の伸びも違いますし」と予感は十分だ。念願の初対戦を最高の結果にする。【松本岳志】