DeNAアレックス・ラミレス監督(42)が9日、大人の対応で雑音を制した。前日8日のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦で、けん制を巡る判定で不可解な事象が起こった。

 DeNAが3-2と1点リードの8回2死二塁。投手は交代したばかりの三上、打者は代打の相川、二塁走者吉川の場面。三上が投球練習を終えると、嶋田球審が右手を挙げてプレーをかけた。

 バッテリーはサインを交換し、二塁へ速いけん制を投げた。吉川は慌てて戻り、微妙なタイミングだった。しかし山本貴二塁塁審は、セーフ、アウトのコールをしなかった。ラミレス監督は抗議に駆けつけ説明を受け、ベンチに戻った。

 プレーがかからなければ、けん制を含め、投球動作を行わない状況。三上は「僕はプレーボールのコールがかかったという認識です」と話していた。

 この日の試合前、問題のシーンについてラミレス監督は「塁審はプレーの瞬間を見ていなかった。プレー(のコール)がかかっていないのジェスチャーだったが、抗議に行ったときには『セーフのタイミングだった』の回答だった。塁審がしっかりと見ていればビッグプレーになっていたと思う」とたたみ掛けた。一方で今後、抗議文を送るかの問いには「NPBが映像を確認していると思う。どこのミスかは明らかで抗議するまでもない」と話した。