ソフトバンクが来季の外国人補強としてロッテのアルフレド・デスパイネ外野手(30)の獲得調査に乗り出すことが10日、分かった。今オフの補強は「大砲獲得」を最優先事項に掲げる。9日に突破したばかりのCSファーストステージで2被弾し、リーグ戦でも10本塁打を許した長打力は魅力的。昨日の天敵が今日の友になるかもしれない。

 デスパイネは14年オフに結んだ2年契約が今季で終了する。ロッテは残留要請する方針で、本人も「来年もここでプレーしたい」と話した。しかし残留が決定したわけではなく、今後はキューバ政府が窓口になる。他球団にも獲得のチャンスはあり、「豊富な資金力を持つソフトバンクが有利」という球界関係者の情報もある。チームにはキューバから亡命したカニザレスがいるが、直接、同国から獲得した実績はない。ここ数年、パイプ作りに励んできた経緯もある。

 今季は李大浩のメジャー移籍がありながら、チーム637得点はリーグトップで得点力は維持した。ただ、来季のV奪還に向けて戦力アップは不可欠。韓国リーグで2年連続の40本塁打をマークしたNCダイノスのエリック・テイムズ外野手(29)の調査も進めている。試合の流れを変える大砲を補強し、強力打線に磨きをかける方針だ。