「NPBアワーズ2016」の表彰式が28日、都内で行われた。

 2年連続で最高出塁率者賞に輝いたソフトバンク柳田が「生涯出塁率4割超え」を誓った。「出塁率は常に意識している。4割を取れればいい。(中村)晃もよく出塁率4割が目標だと言っているし、そこを目指していきたい。こういう数字は継続したい」。

 今季は出塁率4割4分6厘で、打率も3年連続3割超えとなる打率3割6厘と結果を残した。100四球もリーグトップ。昨年、トリプルスリーを達成した影響で、シーズン序盤は徹底した内角攻めに苦しみながらも、開幕から18試合連続四球を選び、王貞治のプロ野球記録に並んだ。「いい思い出ができました」。フルスイングが武器ながら、ボールを見極め、出塁する意識を高く持ったからこそのタイトル獲得だった。

 得点への高い意識が、出塁率にもつながっている。「走者をかえすのも大事だが、出塁すれば得点にもつながる。ヒット1本で帰ってくる自信はあるし、得点はタイトルにはならないけど大事」。柳田は14、15年と2年連続でリーグ最多得点を挙げており、今年もリーグ2位の82得点。「ホークスにはいい打者がたくさんいるので、塁に出れば貢献できると思ってやっている」と明かす。

 公式記録に残る生涯出塁率4割超え(4000打席以上)の打者はプロ野球史上、張本勲、落合博満、松井秀喜の3人だけ。今季を終え、プロ6年間で通算4割1分9厘と高い出塁率を誇る柳田は、この先も出塁への意識を強く持ち続ける。【福岡吉央】