西武菊池が、日本ハム大谷との「開幕対決」に早くも照準を定めた。10日に福島県相馬市で、アシックス社主催の野球教室にゲスト出演した。岩手出身でもあり、被災地でのイベント参加には積極的だ。ここ5日間で3回目にも「自主トレもあってこの時期にしかできないので」と事もなげ。169人の小学生に投球の基本などを丁寧に教えた。

 2ケタ勝利を挙げた左腕の指導に、子どもたちの笑顔がはじけた。それでも菊池は「教えてくれた選手が活躍している、と子どもたちに喜んでもらうのが大事」と先を見据える。特に意識するのは来季開幕カード。大谷との直接対決だ。

 大谷が再来年以降のメジャー挑戦を球団から容認されたことについて、菊池は「メジャーに二刀流で挑戦する姿を早く見てみたいという気持ちはある」と素直に言う。そうなれば、国内最速左腕として、国内最速右腕の大谷と対戦する機会も、来季限りになる。

 菊池は「最初が日本ハムですから、彼が投手でくるか、打者でくるか分かりませんけど、しっかり仕上げて開幕で投げたい」と意気込む。記憶に残る名勝負を演じ、勝ってみせることでチームを勢いづけ、さらには東北を励ますつもりだ。【塩畑大輔】