西武のルーキー左腕藤田航生が来季、人気ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」ばりのブレークを目指す。「逃げ恥ブームが始まる前から、ファンの方から源ちゃんと呼ばれていたんです」と話す通り、メガネをかけると星野源演じる津崎平匡(ひらまさ)にそっくりに。エンディングに用いられ、話題沸騰の恋ダンスのポーズをとり「今夜の最終回は見ます」と笑った。

 平匡はドラマ第10話でヒロインみくりと結ばれ“デビュー”を果たしたが「所沢のヒラマサさん」こと藤田の方は、プロ1年目は1軍デビューは果たせず。それだけに、すでに来季へ向け自己改革は始めている。20日は早朝に西武線に乗り込み、1時間半をかけて都内へ。第6話で伊豆旅行の際につぶやいた「永遠に着かなければいいのに」を再現する間もなく、ジムに駆け込み約2時間のトレーニングを行った。

 ほぼ毎日続ける体幹強化で、軸足1本で揺らぎなく立つバランスの良さが身につき、フォームが改善。キレのよいボールを投げられる手応えを得ている。「プロになった以上、逃げ恥に負けないくらいのブレークを目指さないと」と藤田。1軍デビューの際は、星野源の曲で入場するプランもあたためる。世の「逃げ恥ロス」を、投げるヒラマサさんが埋めてみせる。【塩畑大輔】

 ◆藤田航生(ふじた・こうき)1997年(平9)12月11日、青森県生まれ。弘前工高時代は、140キロ超の速球とキレのよい変化球で高い奪三振率を誇り注目されたが、甲子園には出場できず。15年ドラフト9位で西武に入団。左肘軟骨損傷のケガもあり、ルーキーイヤーは2軍での登板1試合にとどまった。175センチ、70キロ。血液型O。好きな女優は栄倉奈々。