打撃練習に復帰すれば、次のステップは全力疾走。大谷は「スパイクを履いてベースランニングができるようになれば、ゲームにも入っていける」。投手として実戦登板までの道のりは長いが、打者に関しては、青写真が描ける段階に入ってきた。

 国内の沖縄・国頭で調整を続けてきた中田、増井、宮西の侍ジャパン組も合流。大谷は「WBCのことについては話してないです。気も使ってもらっていると思う。僕の方から、『頑張ってください』と言いました」。世界一を勝ち取る夢は先輩に託し、連続日本一へ向けて、1歩1歩前進していく。【本間翼】

<大谷の調整過程>

 ◆投手断念 キャンプイン前日の1月31日、右足首痛のためWBCの投手としての出場辞退を表明。米アリゾナでの合同自主トレもウオーキングなど別メニューを消化。

 ◆ティー打撃開始 1日のキャンプ初日は完全別メニューで、ランニング、キャッチボールのほか屋内で、ボールを置いてのティー打撃を行った。バットを振ったのは1月27日以来6日ぶり。

 ◆野手も見送り 2日、WBCの野手出場も見送りが決定。ランニングなどの別メニュー調整で、栗山監督は「開幕にはもともと間に合わないと思っていたから」と、チーム開幕投手も絶望的な見通しを示した。

 ◆メジャー流 6日、ティー打撃ではNPB球の約3倍、450グラムの弾力性のあるボールを使用。パドレスの用具を借りて、右足首の状態をチェックした。

 ◆2週間ぶりスパイク 7日、キャッチボールの際、朝露の影響で滑りやすい芝生を考慮してスパイクを着用。自主トレ期間の1月24日以来、アリゾナキャンプでは初めてだった。

※日付はアリゾナ現地