トレードで日本ハムから巨人に加入した石川慎吾外野手(23)が、古巣のファンにプレーで感謝を伝えた。「7番右翼」でスタメン出場し5打数2安打1打点。第1打席では左翼に二塁打を放つと、外野に向かって両手を広げるようなポーズを披露した。「西川さんや中島さん、お世話になった先輩なので、1軍で一緒にできてすごくうれしかったです」とほほ笑んだ。

 何よりも、ファンの声援が心に染みた。試合前、石川の名前がコールされると大きな拍手が球場を包んだ。右翼の位置につくと、スタンドの日本ハムファンから声援をもらった。スタンドには、自分の名前が入った日本ハム時代のグッズを手にする人が目に入った。

 「温かい拍手と、後ろのファンの方が声を掛けてくれて、自分のグッズを掲げてくれて…。今日は、それがすべてです」。一生懸命プレーしてきたことは間違っていなかったと、北の大地のファンが教えてくれた。

 全力でプレーをすることが、気持ちに応えることだと分かっていた。持ち前の打撃力を披露し、巨人の勝利に貢献した。「プレーで元気な姿を見せられた中で結果もついて良かったです」。本当の意味での恩返しをすべく、新たな場所で定位置をつかむ。