打撃不振で2軍調整していた日本ハム岡大海外野手(25)が今日9日西武戦(札幌ドーム)から1軍復帰することが8日、分かった。4月17日に降格後、イースタン・リーグで13試合に出場。打率3割4分8厘、2本塁打と結果を残した。チームは借金9を抱えて5位にとどまるが、5月に入って5勝1敗と上昇気配が漂う。昨季の球団新15連勝を攻守でけん引した立役者が、満を持して逆襲の勢いを加速させる。

 上げ潮ムードになってきたチームに、待望の戦力が復帰する。打撃不振で2軍調整をしていた岡が、リフレッシュして1軍に戻ってくる。直近のイースタン・リーグ公式戦では6日西武戦(鎌ケ谷)で2号ソロを放ち、7日同戦は4打数2安打をマークした。降格翌日の4月18日に「打撃(の調子を戻すこと)が一番」と話していたが、同リーグ13試合出場で打率3割4分8厘と結果を残した。

 精神的にも立て直しを求められていた。栗山監督からは「野球の楽しさを思い出すように」と、言われた。開幕から思うような打撃が続かず、悩んでいた。「自分としても考えすぎたところもある」と、結果が出ないことで心に余裕もなくなっていた。大谷、中田ら故障者が相次いでいる時期だったが、再調整を命じられた。必要な戦力だからこそ猶予の時間が与えられて調整してきた。

 上位浮上へ、勢いを加速させる期待がかかる。1軍に不在の間に、チームは息を吹き返しつつある。5月に入り、今季初の5連勝をマークするなど逆襲への態勢が整ってきた。岡は昨季、球団新15連勝をマークした際にもキーマンになった。故障明けで復帰直後にスタメンに定着し、歴史的な白星街道をけん引した。秘めた爆発力は周囲を巻き込み、勢いに転化することができる魅力がある。

 正遊撃手の中島が故障離脱し、近藤も死球の影響で直近2試合を欠場した。なかなか主力がそろわない中で、外野のレギュラー候補が満を持して合流する。「いつ呼ばれてもいいように、準備したい」と、黙々と汗を流してきた。栗山監督もチームの現状を「今頑張らなきゃ、先がない」と、ペナントレース序盤の勝負どころと見据える。不調で苦しんだ岡が復活の躍動を見せて、起爆剤になる。

 ◆昨季の岡復帰からの連勝VTR 右足首痛での開幕2軍スタートから、6月20日DeNA戦(横浜)で戦列に復帰。いきなり「1番右翼」で先発出場すると2安打2得点1盗塁で、チームの2連勝に貢献。以降、チームが球団新記録の15連勝を飾った7月11日オリックス戦(京セラドーム大阪)まで、打順1、7、9番で先発出場を続け、計50打数20安打6打点、打率4割、出塁率4割9分2厘。大型連勝の使者としてチームを活性化させた。