広島は攻守の要・菊池の欠場が響き、最下位中日に連敗を喫した。２回の守備で、流れが変わった。無死一塁からサード西川が三塁線の打球をはじいて一、二塁とピンチを広げた。続くゲレーロのライナー性の打球はショート田中がとっさにワンバウンドさせる好判断も、二塁ベースカバーに入った安部は二塁走者ビシエドのスタートが遅れた三塁ではなく、一塁へ。三塁へ送球していれば、２死一塁となった可能性もあった。三塁に走者が残り、直後に藤井の中前先制打が生まれた。安部は「野球勘のなさです。野球が下手。そういうところをもっと勉強しないといけない」と猛省した。

　菊池はコンディション不良で今季４度目の完全休養。この日は二塁安部、三塁西川の布陣を組んでいた。松原チーフトレーナーは「コンディションに合わせ、そのときの状況を見ている。こちらが（ストップの）判断した」と説明した。菊池欠場試合は４戦全敗。代役の西川は、４試合で３失策と空回りしている。「僕の守備で負けました」と先制点につながる失策に責任を背負った。菊池の存在の大きさが際立つ結果にも、高ヘッドコーチは「まだ無理する時期じゃない。代わりの選手に頑張ってもらいたい。それが層の厚さにつながる」と奮起を促した。

　３カードぶりの負け越し。ナイターで阪神が敗れ、１・５ゲーム差が変わらなかったことが救いだ。【前原淳】