日本国籍をゲッツ! して夢は侍! DeNAアレックス・ラミレス監督(43)が、日本国籍を取得することを明かした。すでに法務省に申請中で、今年中にも手続きが完了し許可が下りる見込み。ベネズエラ出身選手として、01年にヤクルト入団のため初来日して以来、選手・監督として活躍してきた日本に人生をささげる覚悟。将来的な夢は、侍ジャパンの監督を掲げ、生涯を通して日本人として日本野球界に尽力していく。

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 ラミちゃんの夢の続きは、日本人になることから始まる。ラミレス監督はネクタイの結び目を整えると、目線を前に運び口を開いた。「私は今シーズン、日本国籍を取得することになりました。うれしく思っているし、国民の1人として頑張っていきます」。すでに書類を提出し面接を1度残しているが、年内にも国籍取得の見込み。ベネズエラ人として野球界で活躍してきたラミちゃんが、ついに日本人になる。

 1年前から国籍取得に動きだしていた。15年に日本人女性と結婚。子どもを授かった。「妻も日本人だし、家族と住んでいるここ日本で大きなことを学び、身になって、こういう(監督という)立場になった。ここまでこられたのは、いろんな人の支えがあったから。恩返しをして貢献していきたい」。故郷の両親も賛同してくれている。

 野球人として生きてきた男だ。身も心も日本人となって日本野球界に人生をささげる覚悟。日本人になったら夢がある。「常に10年後の計画を立てている。将来的に日本代表の監督、指導者になって日本代表のユニホームを着たい」。日の丸を背負い、侍になって国際舞台で戦う夢を語った。

 朝、球場で顔を合わせれば「おはようございます」とお辞儀であいさつ。箸を上手に使いこなし、好きな食べ物は焼き魚のホッケで、納豆だけは苦手。懸命に覚えたひらがなを駆使して、選手たちへのメールは日本語で送る。日本人の心を持った男が正真正銘の日本人になる。名前は漢字を使わずカタカナ表記のままを希望。しかし姓はラミレス、名はアレックス。一般的にはラミレス・アレックスとなるが、ラミちゃんであることは変わらない。

 「プロ野球だけでなく、日本球界全体にいろんなことで貢献できると思う」。無限大に広がる夢を、日本人としてかなえていく。【栗田成芳】