巨人坂本勇人内野手(30)がリーダー論の一端を語った。昨年11月に原監督から就任要請もあり、5年連続で主将を務めることが内定。リーダーとしての自覚を十分ににじませた。

「勝ち負けというのは左右できない。でも、みんなが同じ方向を向いてやっていけるようにしたい」

勝負の世界は厳しい。ただ厳しさだけでは受け入れてもらえない時代にもなっている。

「僕の(若かった)ときはロッカーで、ガヤガヤしてるなんであり得なかった。それは良い部分なのか、ダメなのか。僕が若いときは、自立してる選手ばかりだったし、若い選手同士がペチャクチャしゃべってるなんてなかった。(今でも)若い選手が自覚していたら、変わってくるかなと思うんですけど…」

頭ごなしの若手を否定するつもりはない。若手、中堅、ベテランが融合し、セ・リーグ3連覇中の広島を例に挙げた。

「カープとかはロッカーでうぇ~い! とやってる感じでしょ? カープは強いし。若い選手がいっぱいいて。どうなのかなと。若い選手に対して(先輩たちが)どういう感じなのか、というのも丸に聞きたい」

リーダーとして重視するのは最大限のパフォーマンスを発揮できる環境を整えることになる。

「僕が若いときの雰囲気とは全然違う。若い選手が、いっぱいいるし、周りにしゃべれる人がいるから。そういう環境でしゃべるのは分かりますけど。それを『お前ら試合前にしゃべんなよ』というのは違うと思う」

自問自答、試行錯誤を重ねても答えは、そう簡単には見つからない。優勝したときに、その一端が見えてくるかもしれない。5年ぶりのリーグ優勝に向けた戦いへの準備が2月1日のキャンプインから本格化する。

「キャンプ中は、個人個人のスキルアップの場でもあるので、そこは1人1人が、もっと野球がうまくなりたいという気持ちがチームのためになると思う。一番は自分のためになる。若い選手がもっともっとそういう気持ちを持ってやったほうがいいんじゃないかという思いはある」