<ヤクルト8-2中日>◇9日◇神宮

 最後の打者、藤井のゴロを自らのグラブに収め、落ち着いて一塁へ送球した。9回を投げきったヤクルトの館山昌平投手(28)が今季2度目の完投勝利。ナインと次々に握手を交わし、6月11日以来の勝利の味を静かにかみしめた。

 開幕から8連勝と絶好調だったが、最近は苦しんでいた。ここ3試合の失点は5、7、5。「1球で凡打を打ってもらおうというのがヒットになっていた」と、“欲”を出していたのが原因だった。もう1度自分の投球を見直し「球数が多くなってもしょうがない」と割り切ったことが、無四球完投につながった。

 4回に森野、ブランコの連打で1点を失い、6回にも森野にソロを許し2点を与えたが動じなかった。この日の練習後、登板日にもかかわらずファンのサインに約15分間も応じていた。勝てない苦しみなど出さず、何事にも平然と振る舞うずぶとさが館山にはある。

 交流戦後、先発では由規しか勝ち星を挙げていなかった状況も解消された。「きょうのような投球が戻ってきたら心強いね」と高田監督。頼もしい右のエースが、リーグ単独トップの9勝目をマークした。

 [2009年7月9日22時56分]ソーシャルブックマーク