<西武5-4日本ハム>◇10日◇西武ドーム

 低い軌道を描いた弾丸ライナーが、左翼席に陣取る西武ファンに吸い込まれていく。4回、故障から復帰した西武中村剛也内野手(26)に、あいさつ代わりとなる豪快な1発が飛び出した。

 「復帰戦で本塁打を打てて良かったです」と中村。19試合ぶりの先発出場を告げる「4番、指名打者、中村」のコールに、場内から大歓声が起こった。その第2打席。本塁打のポイントを持つ低めに来たスライダーを、見逃さなかった。

 8月19日の一塁守備で左太もも裏付け根を痛め、同27日に登録を外れた。不動の4番打者を欠いたチームは、39年ぶりとなる3試合連続の零敗を記録するなど、どん底状態に落ちた。誰もが待ち望んだ主砲の復帰だ。渡辺監督は「ようやく、これでそろった」とほっとした様子を見せた。

 リーグトップを走る打点は、この一打で101となり、2年連続で大台を突破。球団の日本選手では初めての快挙だ。ただ、それ以上にうれしいことがある。「きょうは嫁の誕生日なので…」。昨年結婚し、陰で本塁打量産を支え続ける妻へのプレゼント。中村らしく、遠慮がちに明かした。

 [2009年9月10日21時43分]ソーシャルブックマーク