<慈善試合:横浜9-2阪神>◇2日◇横浜

 福島県いわき市から横浜市に一時避難している関根貴弘君(15)が、始球式を務めた。「これからの避難生活の力になる。被災者を代表して投げた」という球は、力強く捕手のミットに収まった。

 この春から合格した県立高校に進学するはずだったが、通学の見通しは立っていない。祖父母、父母、妹と避難生活が続くが「大変なことを忘れてきょうは楽しみたかった。日本中が応援してくれているので頑張ろうと思う」と決意を口にした。

 セレモニーに参加した加藤良三プロ野球コミッショナーは「いい球を投げましたね」と声を掛け「プロ野球は復興支援のためにできる限りのことをします」と約束した。

 試合後、スタンドからは「頑張れ、頑張れ、東北」のコールが巻き起こった。