【復刻版:2006年11月18日の日刊スポーツから】
巨人からFA宣言し、ソフトバンクへ移籍した小久保裕紀内野手(35)が17日、復帰Vへの願掛けとして、プロ人生初の「禁酒シーズン」を決意した。福岡市内のホテルで王貞治監督(66)同席の下、入団会見を行い、背番号「9」のユニホーム姿を披露。来季の優勝を最大目標に掲げた小久保は「何かを得るためには好きなものを断つ」と2月キャンプインから人生初の禁酒に挑戦する覚悟を明かした。球団から1月のアリゾナ自主トレに若手選手の帯同を要請され、ひと足早く小久保イズムを注入する。
会見の中で見せた、一番の笑顔だった。師と仰ぐ王監督に背番号「9」のユニホームを着せてもらった。4年ぶりの古巣復帰に小久保は「福岡の皆さんが『お帰り』と言ってくれるので、素直に『ただいま』という気持ちです。ユニホーム?
自分では見てないからね。まあ、気持ちは想像してくださいよ」。球団名、ユニホームは変わっても“望郷”の念は変わることはなかった。
王監督を胴上げするために、戻ってきた。「とにかく勝つ、優勝するためにはどんな役割も担う覚悟で帰ってきた」。そのために自らを律する。決意は行動で示す。会見では明かさなかったが、小久保は人生初の「禁酒」に取り組むことを決断した。
小久保
王監督の来季にかけるすごい意気込みを感じた。僕は優勝をするために必要な選手だとして呼んでもらった。何かを得るため、何かを断たなければいけない。監督を胴上げするために、僕は大好きな酒を断ちますよ。
毎晩の晩酌も欠かさず、1年でアルコール類を口にしない日は「4、5日くらい」というが、その最高の嗜好(しこう)を2月のキャンプから断つつもりだ。ダイエー時代に小久保が受け継ぎ、新たに築いた「DNA」を若手に継承する使命も担う。会見前には4年総額12億円で正式契約を交わしたが、その席上、竹内孝規球団常務最高執行責任者(46)に若手選手の自主トレ帯同を要請され、「僕に付いて来たからレギュラーになれるわけじゃないけど、練習の中身と量だけは自信を持ってる」と快諾した。
1月のアリゾナ自主トレには松田、江川ら若手有望株の帯同が予想され、「自分がやっているときは、日本一のキャンプをやっている自負があった。そういうものが薄れているのであれば、なくすべきではない」と自らの役割も認識している。プレーで、言葉で、態度で、小久保がソフトバンクに新たな息吹を吹き込む。【中村泰三】



