<楽天3-4広島>◇12日◇Kスタ宮城

 広島ブラッド・エルドレッド内野手(32)の“怪奇弾”が試合を決めた。3-3の10回2死走者なし。2ボール2ストライクからの5球目だった。小山伸のスライダーを思いっきり引っ張ったが、打った本人は走りださない。本塁打を確信したのではなく、ファウルになると思ったからだ。

 「あんな打球、見たことも打ったこともないよ。ボールの内側をしっかりたたいて、体がうまく回転してくれたんだと思う」

 打球にはスライス回転がかかっており、フェアゾーンへと戻ってくると、そのまま左翼スタンド中段に着弾した。

 本人もビックリのアーチは、8日西武戦に続く決勝弾となった。主砲が右手骨折から復帰し、チームは4勝1敗と上昇カーブを描いている。