<巨人5-0阪神>◇12日◇東京ドーム

 巨人杉内俊哉投手(33)が、うれしい今季7勝目とプロ野球史上22人目の2000奪三振を達成した。

 額からほとばしる汗をぬぐおうともせず、杉内が心地よい歓声に酔いしれた。伸びのある直球と変化球を低めに内外角に散らし、阪神打線を寄せ付けなかった。

 122球の熱投は、散発2安打の完封シャットアウトだ。試合後のヒーローインタビューでも声をはずませた。

 「味方が5点を取ってくれたので、最後は楽に投げられた。やっぱり完封を目指して投げているので達成できてうれしいです。2回、3回と完封できるようにしたい」。完封勝利は一昨年5月のノーヒットノーラン以来となる快投だった。

 快挙も達成した。6回2死、阪神上本を直球で空振り三振。プロ入り13年目。2000個の三振を積み上げた左腕は、グラブをポンッとたたき、喜びを表現した。1930回1/3での達成は、石井一久氏の1967回2/3を抜き、歴代最速の奪三振記録となった。

 「三振を多く取っても勝てるわけではないので、こだわりはないけど、2000という数字はうれしい。チームに感謝している。(三振数が)年々減ってきているので増やせるようにしたい」。

 球宴前に是が非でもクリアしたかった7勝目の味は格別だった。