<オープン戦:中日3-3ソフトバンク>◇10日◇岐阜

 中日山本昌投手(42)が、開幕ローテーション争いに踏みとどまった。10日のソフトバンク戦でオープン戦初先発し5回を4安打2失点。及第点の内容だった。

 「特権なし」で臨んだマウンドだった。地方球場でのオープン戦登板は03年3月12日西武戦の刈谷球場以来5年ぶり。落合政権下では初めてだ。これまでは整備されたドーム球場などで調整登板してきたが、今年は違う。キャンプでは19歳の福田と同部屋で2軍宿舎に泊まり、オープン戦でも結果が求められている。

 「一発病」の課題も残った。3回、松田に左越えソロを浴び、2点リードの5回2死走者なしでもレストビッチに左越えソロを打たれた。2本目は、当初4イニングの予定を延長したイニング。「もう1つボールへの力の入れ具合を何とかすれば、防げたと思う。今後はフェンスを越えないボールを投げないといけない」と反省した。

 谷繁は「らしさは少し出たかなという感じ」と証言。森バッテリーチーフコーチは「悲観するような内容じゃない」と話した。42歳のベテラン左腕は「ストレートがもうひと皮むけてほしい。体は元気なので調子を上げて、安定感のある投球ができれば。次(のチャンス)があったらがんばります」と次回登板を見据えた。【益田一弘】