20日の開幕を目前にオリックスに暗雲だ。左ひざリハビリ中の清原和博内野手(40)が14日、下痢や嘔吐(おうと)を伴う「ロタウイルス感染症」の疑いで自宅安静となった。13日夜に大阪市内の病院で診断され、3日間は安静の予定。周囲に感染の恐れがあるため約1週間は練習を控えることとなり、復帰プランに影響を及ぼす可能性も出てきた。また先発陣も岸田護投手(26)が背中の張りを訴え、16日の広島とのオープン戦(広島)先発を回避。平野佳寿投手(24)も右ひじの張りを訴えており、開幕ローテーションの再編を余儀なくされる。

 コリンズ監督のいら立った表情が、チーム状況を表していた。倉敷マスカットスタジアムでの1軍練習を終えた後、清原がロタウイルスに感染したことに「すぐ治ってほしい。それだけです」と、目を大きくしながら答えた。昨夏、軟骨移植手術を受けた左ひざのリハビリを続けている中でのアクシデントに、指揮官も気分がいいはずはない。

 13日の夜に体調を崩し、大阪市内の病院で診察を受けた。下痢、嘔吐(おうと)、発熱があり「ロタウイルス感染症の疑い」と診断され、約3日間は自宅安静の見込み。本屋敷コンディショニングコーチは「1週間ほどは周囲に感染の可能性があり、練習は控えるだろう。再開は未定です」と説明。井筒チーフトレーナーは「ノロウイルスに似た症状のようです。(感染が)どこからかは分からない。3日ぐらい(ウイルスの)潜伏期間があるようですけど」と話した。

 必死のリハビリを続けてきた。左ひざの回復具合をみながら、春季キャンプ後も兵庫・神戸市の青涛館を中心に、編み込むような地道なトレーニングを重ねてきた。体調を崩した13日は、当初の予定通り練習を休んだが、思わぬロタウイルス感染症。発熱を伴うだけに、一般的にノロウイルスより重症度は高いといわれている。

 2月の高知キャンプ打ち上げの日も、清原は「開幕に無理やり、何が何でも合わせることは考えてない。打席に立つことが先決だから」と話しており、開幕に合わせていたわけではない。しかし、描いていた復帰プランに影響を及ぼす可能性はある。球春到来直前のアクシデント。完全復活への道のりを歩む清原に、またも災難が降りかかった。