<オープン戦:中日2-5日本ハム>◇16日◇札幌ドーム

 中日中田賢一投手(25)が日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)に先発したが、10安打を浴びて6回4失点と開幕へ不安を残した。2ケタ被安打のうち、7本が変化球を打たれたもので、フォーク、スライダーの制球を課題にあげた。

 中田はマウンド上で何度も首をかしげた。初回、先頭森本に四球を与えると稲葉にタイムリーを浴びて先制された。「勝負球が甘く入ってしまった。追い込んでからのヒットはもったいない」。追い込んでからフォークが甘く入ったところを中前へ弾き返された。

 最速148キロを計測したストレートは制球、威力ともに納得のいくものだったが、序盤はせっかく追い込んでもフォーク、スライダーの決め球がことごとく高めに浮いた。

 さらに中田が不満だったのは中盤以降だ。4回には田中、稲葉の連続タイムリーなど4安打を浴びて3失点。「コース、高さ、ともにいいボールも打たれた。やはり打者の内角をもっと攻めないと外のいいコースに投げても当てられる」。納得のいく変化球で打者の体勢を崩しても、うまく拾われてヒットにされた。セ・リーグ屈指の右腕に成長した中田は高いレベルの課題を痛感していた。

 昨季チーム最多の14勝をあげた右腕は川上、朝倉とともに先発陣の中心を担う存在。それだけに内容、結果ともに不安が残った。「投げて修正していくしかないですから」。中田は22日ヤクルト戦(ナゴヤドーム)と予想される次回登板へ向けて気持ちを切り替えていた。【鈴木忠平】