<オープン戦:中日11-2ヤクルト>◇22日◇ナゴヤドーム

 中日川上憲伸投手(32)が「エースローテーション」に突入する。22日、ヤクルト戦に先発してオープン戦のラスト登板を終えた。最有力と見られる開幕の28日広島戦には中5日の登板間隔になる。

 その次も同じ中5日ならば、4月3日巨人戦に登板可能。川上は「(登板間隔が)早くても遅くても合わせられると思う」。エースとして球団新の6度目(4年連続)となる開幕投手、そして4月は3日巨人→10日阪神→17日巨人→24日阪神とライバルとの試合に臨むことが濃厚だ。

 オープン戦4試合目のこの日は4回を5安打2失点。4回には135キロの外角高めカットボールでリグスに2ランを許した。川上は「自分としてはショックの残る試合。ゲームで絶対使うカットボールを打たれたので課題ができた。ただシーズンに向けて心配ごとがあった方がいいかなと思う」と表情を引き締めた。

 それでもシーズンに向けての準備は整えた。この日は直球とシュートを軸に組み立てた。「シュートだけはこれまで投げていなかったので、最後に投げておきたいと思った。(感触は)いい方だと思う」。4回には138キロの内角シュートで宮本のバットをへし折って投直に仕留めた。これでオープン戦中にカットボール、カーブ、スライダー、フォーク、シュートと全5種類の変化球を試した。

 川上は開幕投手について「そんな感じでいければいいかなと思うが、これは監督さんやコーチが決めること。自分の仕事を果たしたい」。オレ竜のエースが、プロ11年目のシーズンも開幕からフル回転する。【益田一弘】