<オリックス2-3日本ハム>◇4日◇京セラドーム
日本ハム梨田昌孝監督(54)が、思い出深い球場での凱旋(がいせん)試合を今季初の連勝で飾った。0―1で迎えた2回に森本の適時三塁打で3点を奪い逆転。その後は攻めあぐね、1点差に詰め寄られたが、4投手を惜しげもなく投入する執念の采配で逃げ切った。梨田監督にとって消滅した近鉄の本拠地・京セラドーム大阪での白星は、本拠地最終戦となった04年9月24日の西武戦以来1288日ぶり。記念の1勝でチームは5割に復帰し、首位追撃の態勢を整えた。
最初の“里帰り”を梨田監督がメモリアルな白星で飾った。思い出の地、そして自宅を置く大阪で、ようやく今季初の連勝をつかんだ。「三塁側で勝つのも格別かな。声援?
そうでもなかったよ」。少し照れながら、かつての“わが家”だった京セラドーム大阪での1勝をかみしめた。
04年まで指揮した近鉄時代は、ホームの一塁側で采配をふるったが、ユニホームも違えば、座るベンチも違った。サヨナラ勝ちした04年9月24日の大阪ドームのラストゲーム以来。試合前は「そりゃあ、懐かしいな。正式な試合をやるのは初めてやな」と感慨深げだった。「なしだ~」と野太い声援も飛んだ。新たなスタートを切る試合だった。
ただ、新しいかじ取りは、決して思い通りにはいかなかった。初回に制球難のオリックス先発鴨志田から森本が四球を選び、盗塁死。田中も四球を選び盗塁死とVTRを見るような失敗の繰り返しだった。「僕は行けると思って(サインを)出したんだけどな」と苦笑い。「勝ったような気がしないけどね」。試合後は本音を漏らした。
苦しい試合をものにしたのは、指揮官が信じる必勝リレーだった。先発スウィーニーが先発ローテーションの谷間を埋め、中継ぎを挟んで武田久-マイケルを連投にもかかわらず、惜しげもなく投入した。「昨日の今日だったけど、よくピンチをしのいでくれたね」と梨田監督。お決まりの形で勝てたことに安堵(あんど)の表情だった。
楽天2連戦の時には、近鉄時代に同じ目標を目指した仲間、教え子との対戦に「あんまりいいもんじゃないけどな」と漏らしたことがあった。そして迎えた大阪でのオリックス戦。「楽天より、裏方さんも含めて(近鉄OBの)数は多いよね。多すぎるくらい」と試合前は笑顔だったが、もちろん勝負に徹した。新しい姿を、かつてのおひざ元で見せたかった。
これで勝率5割に復帰した。ムードメーカーの稲田が骨折離脱と残念な話題もあったが、12試合目でようやく白星を続けた。試合前、少し離れた場所から会釈をした今日5日の先発近藤を手招きし「明日か?
あんまり無理せんでな」と、近鉄時代の元教え子に軽くプレッシャーをかけた。居心地の悪くない昔のわが家で狙うのは、当然3連勝だ。【村上秀明】




