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阪神金本、悔しさは甲子園400号で晴らす

6回表、中飛に倒れ悔しがる金本(撮影・栗山尚久)
6回表、中飛に倒れ悔しがる金本(撮影・栗山尚久)

<巨人6-5阪神>◇8日◇東京ドーム

 悪い夢は甲子園に帰って忘れよう! 阪神は、1点リードの8回に久保田が巨人ラミレスに逆転2ランを浴び、連勝が3で止まった。悪夢のような負け方だが、まだ貯金「13」を抱えて今日9日から甲子園で横浜3連戦。ここで偉業に挑むのが金本だ。前日7日に後頭部に死球を受けながら、通算399本目の本塁打を放った。この日も影響はまるで感じさせず、スーパー返球など存在感を示した。2000本安打は逃したが、400号こそ聖地で決める!!

 センターへの飛球は力なく失速した。スタンドからは歓声の後の深いため息。打った本人が一番悔しそうだった。6回表2死一、三塁。ほんのわずかな差だ。ひとつ違えば、打球はフェンスを越えていっただろう。「甘い球やったから」。手に残る感触を残念がった。通算400号アーチはきょう9日からの横浜3連戦にお預けとなった。前向きに考えよう。2000本安打は敵地横浜だったが、今回の舞台は甲子園。地元ファンの前で、快挙達成のチャンスが広がった。

 快音は響かなかったが、この日もまた金本が金本であることを証明した。前夜に頭部死球を受けたにもかかわらず、本塁打を放った。その後病院に直行し、「後頭部打撲」と診断された。一夜明け、何事もなかったように、グラウンドに立った。危険球退場により2軍に降格した木佐貫が頭を下げてきた。「また思い切り投げてこいよ。気にするな」。笑顔で迎えて、励ましの言葉さえ送った。戦った者同士にしか分からない感覚。狙って投げたわけではない。だから不問に付した。木佐貫の今後を気づかう度量の大きさ。だから「アニキ」と呼ばれる。

 同一カード3連敗を阻止しようとする巨人は、主砲に厳しい内角攻めは止めなかった。3回の打席では、顔付近の投球に思わず体をのけぞらせた。それでもいつもの通り、冷静にバットを構えた。「何にも意識していないよ」。3回裏の守備では、左翼線の当たりで二塁を狙った隠善をドンピシャの送球で刺した。「別に難しいプレーじゃない」。遺恨を生みかねない死闘の翌日。だからこそ、金本は何も変えることなく、真剣勝負に向き合った。

 今季初の9連戦。中日、巨人の難敵に2カード連続で勝ち越した。自慢のリリーフが打たれての逆転負けは確かに痛いが、悲観するほどではない。「そんなにうまくいかんよ。3連勝とか」と主砲は素早く気持ちを切り替えた。当然のように5打席立ったことが何よりの収穫だ。さあ横浜戦だ。金本には「記念日は週末」の法則がある。本拠地3連戦でメモリアルアーチ。黒星は忘れて、その瞬間を楽しみに待とう。【田口真一郎】

 [2008年5月9日11時13分 紙面から]


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