<オリックス4-1日本ハム>◇20日◇京セラドーム大阪

 オリックス金子千尋投手(24)が6回1失点で6勝目。これで交流戦明けは4連勝となった。昨季と同じ6勝でも重みが違う。4点の援護を受けた2回表。リリースポイントが乱れる。2死からボッツに四球を出したが、前向きにとらえた。140キロ台後半の直球で餌をまき、最後は変化球で金子誠を左飛に仕留めた。悪いなりの投球があった。「リリースポイントがバラバラだったのが、ちょうど良かった。4点取ってもらってリズムも良くなる。意外と大量点をもらうとプレッシャーになるのもある」という。援護でリズムが良くなると、ストライクばかり投げてしまい痛打されるケースが多かった。この日は制球が定まらない状態を、逆に利用していた。

 昨季は先発6連勝でシーズンを終えた。今季は開幕勝利も負け越しが続いた。「去年は状態も良かった結果。今日みたいに状態が悪くてもそれなりの投球ができるようになった。『考え方』が成長してるかな」と分析する。才能だけに頼らない投球を習得した。

 3連勝の大石監督代行も「金子と(山本)省吾、小松の3枚がしっかりしてるし、中継ぎも頑張っている」と3本柱に目を細めた。21日のソフトバンク戦では、小松で今季初の4連勝を奪う。【今井貴久】