4・5ゲーム差。ついに2位巨人が手の届くところまで来た。春先から独走し続けてきた阪神が、9月に入ってV逸の危機を迎えた。横浜戦(横浜)は3点ビハインドの3回に降雨ノーゲームとなったが、巨人が広島に勝ち、またゲーム差が縮まった。先発のコマ不足、中継ぎ抑えの崩壊、加えて貧打と、今の阪神には勝てる要素がどこにもない。5日からは広島と3連戦。ここが正念場となる。

 トラの危機が深まった。2位巨人が広島を下して、4・5ゲーム差に接近。マジック24こそ消えずに残っているが、直接対決5試合を残す相手に、息づかいが聞こえるほど背後に迫られた。

 岡田監督

 まあ、ええ方に考えんとしゃあない。流れは悪かったからな。何が起こるか分からんゲーム展開ではあったけど、まあ、雨が流れを変えたということよ。

 3回まで3-6と劣勢だった横浜戦が降雨ノーゲームで流れた。三塁ベンチ裏は笑顔のオンパレードで、岡田監督もやれやれという表情で、苦笑まじりに会見した。プラス思考の指揮官は「恵みの雨」を強調したが、チームの懸案は何ら解決されなかった。伸びたかもしれない連敗を抱えたまま、広島に向かわなければならない。

 先発は右手骨折が完治した福原だった。4月24日以来の登板は、緊急昇格の意味合いが強かった。「ファームの結果だけならリーソップの方が上だろうけど、そこは開幕ローテに入っていた投手だからな」と岡田監督は復活の意地にかけていた。だが1回に2死から4連打で3失点。同点に追いついた3回にも内川、村田の連打から吉村に勝ち越し3ランを浴びていた。

 ボーグルソンに続き、前日3日にKOされた杉山がこの日、登録を抹消。9日から9連戦が控えるだけに、先発陣の頭数は明らかに足りない。「(9日に)甲子園に戻ってからやな」と岡田監督は再整備に取りかかる時期に触れたが、救世主に当て込んでいた福原が期待を裏切る再スタートとなった。

 ウィリアムスが抹消中の中継ぎ陣はさらに深刻だ。北京五輪から戻ってきた藤川の登板はいまだ1試合だけ。守護神にバトンをつなぐことさえできない。

 攻撃陣は、ノーゲームで幻になったがようやく16イニングぶりの得点を挙げた。3番に林、5番に鳥谷と並びを入れ替え、岡田監督は「気分転換もある。明日からまた左(投手)が来るみたいだけど、試合に出たもんが仕事するしかないやろ」。この日打点を挙げたのも投手福原と1番赤星で、ドカンと打ち崩したわけではない。

 「ここまで来れば、内容どうこうよりもう結果だからな」。岡田監督は結果主義を打ち出し、切り替えを呼びかけた。8月以降のもたつきで、優勝争いは予期せぬつばぜり合いになった。残り29戦、トラが優勝まで逃げ切るには、タフで長い1カ月が待っている。【町田達彦】