ソフトバンク小久保裕紀内野手(37)が18日、福岡・久留米市の善導寺でバット供養を行った。今シーズン折れた28本の1本ずつに包帯を巻くようにテーピングを施し、持参。「職人さんが一生懸命つくられたバット。すべてのものに魂はあるし、感謝の気持ちを込めた」。空気の冷えた本堂で1年の戦いを支えてくれた「相棒」に手を合わせ、焼香した。

 昨年に続く供養で、800年以上の歴史を持つ同寺でバットを供養したのは小久保だけという。読経後、能登原賢史上人(74)からは「共生」という言葉をもらった。「野球は1人ではできません。道具が一緒で、同僚、コーチ、監督も一緒。みんなが共に生きる、『共生』です。恩と感謝を大切にしてください」と言われ、深くうなずいた。

 来季はキャプテン制が復活する見込み。有力候補とされる小久保は「共生」の言葉をかみしめつつ「もしそう(キャプテンに)なるならチームが勝つために、嫌われ役になるつもり」と、来季へのモチベーションを高めた。

 [2008年12月19日10時13分

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