フィリーズを退団した井口資仁内野手(34)が、結論は先送りしたもののロッテ入りへ前向きな姿勢を見せた。7日、沖縄県名護市内のホテルでロッテ瀬戸山球団社長、石川副代表と初交渉を行い、3年総額5億4000万円(推定)プラス出来高の条件提示を受けた。さらに引退後は監督を含めた「指導者手形」も約束され、好感触を口にした。「これからのビジョンも示してもらい期待して頂いていることが分かった。非常にいい条件で誠意を感じた」と笑顔で話した。

 移籍先は昨年中の決定を目指していたが、金融危機の影響でメジャーの動きが鈍く現時点で明確な条件提示がない状況。日本国内では複数球団がオファーを出していることから、この日は態度を保留した。「必要とされているところでプレーするのが野球人」と話し、今後ロッテを上回る条件を提示する球団が現れるかがカギを握る。

 交渉したロッテ瀬戸山九段社長は好感触だ。西岡、サブローらからのラブコールも伝え、前日6日は小林宏が直接電話したという。ダイエー時代から旧知の同社長は「重光オーナー代行も同じ青学大の先輩ということで大変期待している。彼は指導者としての資質も備えた人なので、ずっと一緒にやっていきましょうと話しました。真剣に聞いてくれて、私はいい感触を持っている。決まるまでにあまり時間はかからないと思う」と手応えを口にした。【鳥谷越直子】

 [2009年1月8日9時46分

 紙面から]ソーシャルブックマーク