ハマの番長がナックル姫の球筋を絶賛した。横浜三浦大輔投手(35)が18日、自主トレに合流した吉田えり投手(17=川崎北高2年)との約15分のキャッチボールで潜在能力の高さを実感した。「リリースポイントが安定していたし手元で伸びる。しなやかで体の使い方がうまい。プロになるだけの力を持っている」。女子高生とは思えない運動能力も三浦を驚かせた。最初のランニングは、横浜スタジアムの観客席を利用。約50メートルの急な階段を三浦に負けじと駆け上がった。

 2月のキャンプ初日まであと2週間。三浦の自主トレも佳境に入り、負荷の大きい練習内容だった。プロ野球選手が通常こなす、お遊びなしのメニューに必死に食らいつく姿勢が印象的だった。「何でも吸収してやろうという目だった。純粋に野球が好きだという情熱を感じた。一緒に練習して得るものが多かった」。

 練習後はやさしく声をかけた。「今夜は長めにお風呂につかって筋肉をほぐしてね」。自宅が近所ということもあり、今後も吉田の相談には応じる構えだ。「リーゼントだけでなく、練習の仕方、肩の強化方法、何でも教える。えりちゃんには女子野球の目標の選手になってほしい」。こわもての番長もこの日ばかりは、穏やかな目をしていた。【山内崇章】

 [2009年1月19日8時51分

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