<オープン戦:ソフトバンク6-2中日>◇22日◇福岡ヤフードーム

 中日藤井淳志外野手(27)が開幕中堅へグッと近づいた。22日、ソフトバンクとのオープン戦(福岡ヤフードーム)に6番中堅でスタメン出場すると3安打の固め打ち。オープン戦4冠をキープした。守備位置争いのライバル野本圭外野手(24=日本通運)が足の故障で前日21日に離脱しており、注目の中堅争いの行方がはっきりしてきた。

 開幕中堅に限りなく近づく猛打賞だった。2回、ソフトバンク先発大場のスライダーを右前へはじき返した。7回にはジャマーノのチェンジアップを中前に転がし、9回にはファルケンボーグの内角直球を左前へ運んだ。「ヒットが出たからと言って満足はしない。1打席、1打席、別だと思っています」。ヒットはすべて今季から再挑戦の左打席。異なる投手の異なる球種を3方向に打ち分けた。

 中堅を争ってきたルーキー野本の姿が1軍になかった。20日のソフトバンク戦で足を故障し、前日21日に1軍を離れて名古屋に戻った。ライバル不在の試合で結果を出したことで、守備位置争いは完全な独走状態になった。落合監督は「4月3日まで待て」とメンバーについては口を閉ざしているが、その一方で「まあ、その前にわかるか」とも話している。この日もスタメン中堅には「藤井」と書き込んだ。

 5打数3安打で打率は4割5分に上昇。5本塁打、13打点、27安打もトップでオープン戦4冠をキープした。プロ3年間の通算打率が1割7分9厘の選手がスイッチ再転向で突然のブレーク。藤井はその理由を「しっかりスイングしようと思っているのがいい結果になっている」と説明する。9回の左前打は内角直球をつまりながら左翼方向へ打ったもの。“逆方向”への打球は弱くなりがちだが、きれいに三遊間を抜けていった。左右両打席で強く、大きく振る意識と技術がヒットにつながっている。

 試合後、野本が離脱した状況を問われると藤井は表情を変えずに言った。「別に変わらない。自分の力をつけないことにはどっちみち先はないので。地力をつける練習をしていかないといけない」。目の前の競争にとらわれない。その姿勢からは風格すら漂ってきた。【鈴木忠平】

 [2009年3月23日10時58分

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