中日藤井淳志外野手(27)が天敵粉砕の3戦連続アーチを狙う。日本一になった07年以来、2年ぶり開幕3連勝で波に乗るチームは7日からヤクルト3連戦(神宮)。昨季9勝13敗2分と負け越したヤクルトの先発は昨季1勝5敗と苦手の館山が予想される。

 だが、そんな中で頼もしい男が2試合連続本塁打中の藤井だ。6日、神宮屋内練習場でフリー打撃などで汗を流した藤井は「苦手というかいい投手というイメージしかない。僕が左打者として初めてオープン戦でヒットを打った相手。館山さんから打てて自信になりました」。オープン戦初戦の2月28日ヤクルト戦(北谷)。藤井は館山から中前打を放った。3年ぶりにスイッチヒッターに再転向した藤井にとって左打席でのオープン戦初ヒット。ここからイチローを越え、張本に並ぶオープン戦32安打の“ヒットパレード”が始まった。

 開幕カードの横浜戦はすべて7番中堅で先発出場。2戦目で今季初安打となる1号ソロを放つと、3戦目にも2試合連発の2号ソロ。いずれも左打席で打った。藤井は過去3年間で館山から安打はないが、すべて右打席での結果。右サイドハンドの館山に対し、自信を持つ左打席で迎え撃つ。

 「いい形でシーズンに入れました。明日からも考えすぎず、思い切り振りたい。それで打球がいいところに飛んでくれれば…」。思い描く着弾点は右翼席か。04年の落合政権誕生以来、開幕3連勝は3度目だが、4連勝はない。新鋭藤井のバットから快音が響けばチームの勢いはさらに加速する。【鈴木忠平】

 [2009年4月7日11時33分

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